終止
概要
「終止」とは、楽節の区切りを印象付けるために置かれる特定の和音進行のことである。
クラシックでよく使われるダイアトニックコードによる進行は、次の5種類が知られている。
- 正格終止 (Authentic Cadence)
- 完全終止 (Perfect Cadence): V → I (D → T)
- 不完全終止 (Imperfect Authentic Cadence):V → I (D → T で最後の最高音が主音以外)
- 半終止 (Half Cadence): I, II, IV, VI の何れか → V (D で終わる)
- 偽終止 (Plagal Cadence): IV → I (S → T)
- 変格終止 (Deceptive Cadence): V → VIm (下中和音で終わる)
参考:
終止形
楽典によく挙げられるカデンツの類型は次の3種類である。
- 第一型:
T - D - T
- 第二型:
T - S - D - T
- 第三型:
T - S - T
参考:
ピカルディ終止
「ピカルディ終止」とは、短調の進行で最後の和音を長和音にする終止のことである。
- 別名: ピカルディの三度
使用例
- IVm → V7 → I
- IVm → V7 → Isus4 → I (sus4 コードを挟む)
応用
- FM7 → E7 → AM7 (
436
/丸サ進行/最後の m7 を M7 に置き換える) - F → G → A (
456
/IVm を長和音の IV に置き換える)
動画:
見るだけでピカルディ終止の響きがわかるようになる/耳コピ音感向上 (ずっしー)
ピカルディの三度/悲しくても明るく終わろう! (わちゃぴ)
参考:
ピカルディ終止/ピカルディの三度とはマイナー調の最後の主和音がメジャーに変化したもの | 作曲図書室